こんにちは。川淵ゆかりです。
私は資格をたくさん持っているので、資格取得の相談も時々あります。
もう随分と前ですが、定年も近い50代後半の男性から相談されたのですが、
「今は忙しいが、定年になったら時間もできるので、社会保険労務士の資格を取って、その後は独立しようと思う。」とおっしゃる。
お話を伺ってみると、ちょっと甘いかな?という印象を受けました。
まず、試験に合格できると確信してらっしゃる。
たしかに資格に関連した仕事を会社で長くされていているようですが、試験に合格できるかどうかは別です。
試験勉強には新たに覚えることもたくさんありますし、集中力も必要になりますが、社会人になって以降、今まで試験勉強をしてこなかった人が定年後に耐えられるか、と言われると難しいと思います。
勉強にはお金もかかります。
私は合格するためには模擬試験の受験は必須だと思っていますが、これだけでも結構かかります。
他に、テキストや問題集の購入も当然必要ですし、通信や通学での学習となるとかなりまとまったお金が必要になります。
資格を取るということは一種の自己投資ですから、お金をかけることも必要です。
ただ、合格は本人のヤル気次第なので、「やめときなさいよ。」とも言えません。
ですから、「早いほうがいいですよ。今から勉強しましょう。」とアドバイスしました。
時間は作るものです。
仕事を持っていても、平日の夜は勉強はできます。
土日もあります。有給も使えます。
通勤電車の中でも勉強できます。
お金の方も、老後に勉強のための大きなお金の出費はキツイですが、現役の今ならボーナスなどを利用することもできます。
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合格後は仕事を探すのも大変です。
修行のために他の事務所に就職するのは年齢的に大変でしょうし、自分より若い人たちとのコミュニケーションにもストレスを感じるかもしれません。
社労士をわざわざ雇う会社も少ないでしょう。
独立となるとなおさら大変です。
自分で顧客先を探さないといけません。
独立するなら営業もできないといけませんね。
さらに、ホームページを作ったり、メールやLINEでやり取りしたり、資料をパソコンで作成したり・・・。ITの知識も必要になります。
ひとりだと、会社に勤めていた時のように若い人に聞くこともできません。
「合格後の方が厳しいですよ。まず実際に社労士さんの話を聞いて回ったらどうですか?」ともアドバイスしました。
(うまく顔をつないでおけば、将来、仕事を回してくれるかもしれません。)
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高齢になってから新しい仕事に付くことは厳しいものです。
ですが、定年後も仕事をすることは素晴らしいことだと思います。
心と身体のためにも仕事を続けることはいいことです。
人に雇われるのか、自分で起業するのか、
どちらも大変ですが、
30代、40代から将来を考えて、準備を始めておくのが成功の一歩だと思います。
「食えない資格」にするのか「食える資格」にするのかは
自分次第ではないでしょうか。
それでは、また。
感想をお待ちしてますね~。ヽ(´▽`)/