住宅ローンの相談に乗る時に、教育資金や老後資金のことまで話すんです。
ですが、30代前半のご夫婦などには
「住宅ローンの話なのに、なんで老後の話?」という顔をされますね。
(そりゃ、そうかもしれません。(笑))
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少し前なら、私も住宅ローン相談で老後の話なんてしませんでした。
老後のお金なんて、50代になって考えても十分間に合ったからです。
ですが、30歳で35年の住宅ローンを組んでも、ローン終了時は65歳。
お子さんの大学進学時には50代になっている方がほとんどです。
老後のお金を準備すべき50代には、住宅ローンの支払いに大学にかかる費用が加わり、大きな出費がある時期です。
一昔前であれば、50代というとそれなりの役職について収入も上がり、
定年までは安泰だったんですが、
今は、「出向・転籍」「役職定年」といった制度が導入され、
中には十数万円も給料がダウンする人もいます。
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なぜ、こんな時代になったのか?
30年ほど前は定年は55歳というところがほとんどでした。
その後、定年は60歳になり、さらに65歳まで延びようとしています。
会社としては人件費や福利厚生費にかかる出費が増えるわけです。
さらに、10年ほど前には団塊の世代の定年退職があり、
多額の退職金の支払いが企業を苦しめました。
平成に入った頃からは低金利が続き、企業もなかなか資産を殖やせないでいます。
「なんとか、従業員にかかる経費の削減になる方法はないか?」
それがこういった制度の見直しになったようです。
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今後、65歳定年が本格的に導入されてくると、
中高年の収入はさらに厳しくなることは十分に考えられます。
若い人はどんどん少なくなってきますから、会社は新卒の人にお金をかけるでしょうからね。
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「人手不足で定年延長になって長く働けそうだから生活も安泰だぁ。」と
軽く思っている若い世代は、将来は住宅ローンの支払いに苦しめられることになっちゃいますよ。
それでは、また。